【監禁という名の楽園】BL小説「FRAGILE」感想

どうも、玲威夜です。
かむ○むレモンがなくなってしまって早2日経ちますが、みなさんはお元気でしょうか。
僕はビタミンCの供給が途絶えてしまった後遺症か体がだるいです。はい。もういっそのこと箱買いしようかな。

はい、というわけで本日は以前読者の方から「おすすめだよ」と言われ、手を出した作品の感想でございます。

それでは早速書いていきます。

『FRAGILE』作:木原音瀬

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※ネタバレがありますので、ご注意ください。

以前のリクエスト記事で登場した本作品ですが、一言で言うなら

めちゃくちゃ面白かった

びっくらこいた

リクエストしてくださった方が「理想郷がここにある」っておっしゃってたんですが・・・・・

ありました。

こんなところに隠れてたんだなんて・・・・おじさん1人の力じゃ絶対に見つけることはできなかったよ。
やっぱりみんなで力を合わせれば不可能なんてないんだね。BLを通してそれを学んだよ。

さて、では本作のストーリーをざっくり説明します。
サラリーマンの大河内は有能な部下の青池を嫌い、一方的に酷いパワハラを繰り返します。
それに激怒した青池が大河内の家に押しかけ監禁するといった内容です。

CPで表すと「部下の青池×上司の大河内」です。

私情100%の属性で表すと「執着ストーカー攻め×ド屑受け」です。

これを読んで色んな感情が爆発したんですが・・・・そうですね、まずはこの2人について書いていきます。

まず、受けの大河内についてです。
係長の大河内は優秀な部下である青池にこれでもかというぐらいパワハラをします。理由は「青池が優秀だから」です。
大河内は出世のためなら手段を選ばないんですが、そもそもあまり企画の仕事に向いてなく周りからは「仕事が出来ないから上司に媚び売って出世している奴」と思われており、本人もそれをコンプレックスに感じています。
しかし、今言った通り手段を選ばないので「別にそれでいい」とも思っています。

ここまで読んでお分かりかと思いますが、優秀な部下に対し「自分の地位を脅かすのではないだろうか」という気持ちからいじめるわけですね。
で、このいじめの内容が中々酷くてあげだすとキリがないんですが、一部抜粋すると、

・些細なミスに対し何分も説教する
・簡単な仕事しか与えない
・企画書は内容にかかわらず全て却下、挙句の果てには可愛がっている自分の部下に青池の企画書の内容を横流しにする
・青池の企画書を自分が握りつぶし、自分の上司に「青池が企画書を出さなかった」と嘘をつく

まあ、読んでお分かりの通り、他人事なのに胃に穴が空きそうなパワハラっぷりですね。
ちなみに当の本人である青池は胃に穴が空いて入院した経験があるみたいです。そりゃそうだ。

大河内の性格は一言で言うと「利己主義の極み」みたいな男です。自分がいい思いをするためなら平気で嘘も付くし媚びも売ります。そういう人物です。

一方、攻めの青池についてですが、彼は色々あって大河内のことが好きでした。
そんな感情を抱いていた彼は「大河内の力になりたい」と彼のいる部署に異動してくるわけですが、結局先ほどのような仕打ちを受けてしまうわけです。
その上、このような経緯があるので、自分の企画内容を他の部下へ流された時の青池の気持ちは察せれるかと思います。

はい、そしてタイトルにも書いてありますが、この作品は「監禁」がメインのお話です。

もうお分かりですね?

大河内に寄せていた恋心が一気に憎しみと殺意に変わってしまうんですね。

うん、おいしい!

やっぱり、BLくんの・・・・監禁を・・・・最高やな!

それでは、ここからこの作品で特に燃えた部分の感想を書いていきます。

まず、僕は完全に青池派の男でした。
と言うのも、結構感情移入しちゃったというか「わっかるわ~~~」って同情しちゃいました。

リクエストの方は部下の青池も屑だと言っていましたが、僕的に青池がやっていることは「正当」じゃなくとも「妥当」だと思いました。そのぐらい僕は彼の行動の心理に頷いてしまったわけです。

この作品は前半大河内、後半青池と視点が変わってストーリーを読んでいきます。

ですので、前半で嫌というほど大河内の屑っぷりを堪能出来るわけです。

大河内は青池に監禁され、服を脱がされ、様々な辱めを受けるわけです。
内容は全年齢のBL小説にしてはかなり攻めているので、人によっては「OH…」となるでしょう。
(例:犬のウエットフードを強制的に食わされる、尿をかけられる等)

しかし、ご安心ください!!そんな感情、大河内の屑っぷりで吹っ飛びます!!!

あ、僕はボブゲで散々鍛えられてノーダメージでしたので、ご心配なく。

先ほども言ったんですが、大河内は何でも自分中心で考えます。
青池から屈辱を与えられている時も「なんで俺ばかりがこんな辱めに合わなければならない」だの「不幸」だの「こんな奴らに」だの自分がしていることは全て棚にあげて自分だけが不幸者だと思うわけです。
まあ、僕的に大河内の屑の真骨頂はまだまだ他にあるんですが、ここでは割愛します。

なので、読めば読むほど「青池さん、もっとやってください」と思うわけです。

先ほど同情したって言ったのは、青池が大河内にしている自分の行為に対して「これでいいのだろうか」と不安がっている時に感じた「ここでやめても大河内は『不幸なこと』だといって流し、また元の生活に戻るだろう」という感情です。
要するに大河内はこの屈辱が終われば一時の不幸だと流し、何事もなかったかのように戻ってしまうわけです。

駄目に決まってるよなあ?

やるなら傷口を抉りまくらなきゃいけね~~~ぞ!!!

というわけで、青池は中々に追いつけます。もっとやれ

こんな感じでずっと読んでたわけですよ。
僕は圧倒的に青池派だつったのは、ここの感情が丸被りしていたからですね。

そもそもずっとパワハラを我慢していた青池がプッツンした出来事は、大河内が社員全員の前で青池がゲイであることを暴露したからです。
隠していたセクシャルティを晒され、更に辱められた青池がブチギレちゃったわけです。

なので、大河内が辱めを受けて「なんで自分だけ?」と思う時点で笑ってしまうんですが、逆にここまで清々しいので可哀想だと思わないので良かったです。まあ、恐らくそれが狙いなんだと思いますが。

はい、それではここで童貞がびっくりした大河内発言について書いていきます。

それは、青池が自分のゲイ仲間を呼んで大河内に色々な嫌がらせをした際の出来事
仲間の1人が大河内に対し「あんたが可愛い」と言い、それに対し大河内

男に対して「可愛い」という形容詞を使う男は、やはり普通ではなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・。

えっ、そうなの!?

25年生きてきましたが、初めて知りました。どうやら男性に「可愛い」という形容詞を使う男は普通じゃないらしいです。これだからノンケは。

別に男性に対して「可愛い」と思えば「可愛い」と言っていいと思います!!!!印我桐久は可愛い!!!!万歳!!!!!

失礼。がっつり私情が入ってしまいましたが、このように大河内はもっぱらのノンケですし、何ならゲイアンチなわけです。
そんな大河内に対して想いを寄せる青池が報われるかと言えば・・・・・どうなんでしょうかね^^

そして、僕がこの小説でいいな~~~と思ったポイントとしては「エロが少ない」ことなんですよ。
あるにはあるんですが結構少なめですし、何より喘ぎ声の表現とか、そういった「甘い部分」がほとんどカットされているんですよ。これは最高に良かった。

やはりこういった小説を読む人間が甘さを求めていないっていうのをよく理解しているなと思いました。
そうそう、俺らは担々麺に追い唐辛子をぶっかけるタイプなんだ。辛くするなら極めていけ?容赦はいらない。

で、ですよ。僕が求めていた楽園はこの小説の最後の最後にやってきたわけですよ。
この作品を読んだ方は何を言っているか一発で分かったかと思います。そうです、あのシーンです。

そもそも僕は終盤で青池目線になった途端に大河内に対して違和感を感じました。
明らかに突然過ぎたんですよ色々とね。

でも、恋は盲目です。青池は不安がってはいるものの段々と心を開いていくわけです。

で、ここらへんで僕は思いました。

もし、俺の望んでいる展開がくるならば、この小説は神だなって・・・・

結論から言いましょう

なりました。

はい、神小説

ですよね~~~~!?そうじゃないと辻褄が合いませんよねぇ~~~!!!エフェッフォ~~~イ!!!最高ォ~~~~!!!!
ちなみに、僕が期待してた2倍ぐらいマシマシ勃起展開でした。あの大河内のサプライズ(大嘘)が最高に良かったゾ!そうだよ。お前はそうでなくては困るんだよおじさんは。

はい、矛盾した発言ばかりしていますが、このサプライズどんでん返しの後、青池が童貞大好き展開に持っていくんですが、それは絶対知らない方が楽しいんで読んでみてください。

おじさんはその展開前の文章を読んでいる時点で「こうだったら嬉しいなあ~~~」と思っていたので、その展開になった瞬間「ありがとうございまァ~~~す!!!!」ってなりました。
あ、青池が考えていた案(?)を読んだ時は、ド性癖思考過ぎて「お前天才か!?!?!?!」となりました。実際は別の結末になるんですが。

結局最後はハッピーエンド♡

ではないです。当たり前だよなあ?

どちらかというと・・・・どうなんですかね。人によってはメリバと感じたり、バッドと感じたり・・・・人によって異なると思いますが、青池目線で言うと完全にメリバです。ありがとうございます。

ちなみにですが、最後の例のシーンで大河内があのような行動を取ったのは「青池のため」ではなく、完全に「そうしないと自分が不利になるから」だと感じました。はい。嘘つけ、絶対そうだゾ

どこまで報われないんだ青池は。

でも報われないからこそ、この関係は続くんすね^^

それは最高ですね。

というわけで感想を書きましたが、濁している部分が多いのは初見で読む方が500倍面白いからです。
その・・・取りあえずリクエストしてくださった方が僕と性癖が駄々被りしているのはよく分かりました。
これを「理想郷」と言うのは絶対黒。やったあ!!!おじさん嬉しいなあ(^^)/

なんかはちゃめちゃ面白かったから小説もアリだと思っちゃいましたね。ええやんけ攻めた内容は好きだ。

僕と性癖被っている人はこれ好きだと思いますよ。
監禁、首輪、懇願、執着、憎しみ、どんでん返し、メリバ(またはバッド)、どう足掻いても報われないけど確かにある2人の関係、甘いものより辛いものを求める俺と同じドM勢は喜ぶこと間違いなし

ちなみにグロはないので、グロが苦手な方でも大丈夫です。ただ、生理的にきついと感じるところがちょこっとあるかな?ぐらいです。僕の感覚が狂ってなければですが。

改めてリクエストしてくださり、ありがとうございました。
おかげでこんな美味しいBLを摂取することが出来ました。ウレシイ・・・・ウレシイ・・・・・

ボブゲBADEND好き勢は好きだと思うので、気になったら是非読んでみてください。
そして、小説の内容とこの記事を照らし合わせた時に僕が伝えたかったことが分かるかと思います。

それではみなさんまた

P・S 男性に可愛いって使わないんだ・・・・へえ・・・・

BL小説,商業BL

Posted by 玲威夜