【和泉ルート②】「図書室のネヴァジスタ」感想part6

どうも、玲威夜です。
今回は「図書室のネヴァジスタ」和泉ルートの後半の感想です。

前回、ネヴァ感想一覧は下からどうぞ

【和泉ルート①】「図書室のネヴァジスタ」感想part5

「図書室のネヴァジスタ」感想一覧

『図書室のネヴァジスタ』

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※がっつりネタバがありますので、ご注意ください。

というわけで、和泉ルートを全て終えたわけなんですけど

面白かった

いい意味で裏切ってくれたので、非常に満足しています。

相変わらずの情報過多なので詳細は省きますが、感想を書いていきます。

まず、前回の記事で「和泉の父親は神波説」が立証されたと喜んでいましたが、

違いました。

俺のことはクソザコ童貞と呼んでくれ

和泉くんが自分の父親は神波と思っていただけであり、実際は違いました。

以前、僕は「神波と花が実は夫婦で、その子が咲である」と思っていましたが、花が母親は正解でした。花は「姉」だと言っていましたが、実は咲の母親です。では、父親は誰でしょうか?

和泉はずっっっと自分の父親を捜していました。理由は「花が自分に依存しているから」
和泉咲の母親である和泉花は、愛情表現が歪んでいます。というのも、実の息子である咲に体を求めようとするわけです。そうですね、一線を越えようとしてくるわけです。

和泉はそれに物凄く苦しんでおり、実際母親に襲われたシーンでは、実の母親に反応している自分に死ぬほど嫌悪感を抱いていました。これが、和泉が誰にも知られたくない「秘密」です。

和泉くん、作品中でも1位、2位を争うプレイボーイとして描かれていましたが、幼少期から母親の友人にセックスを教え込まれるという過去があり、母親も「愛があるならセックスしてもいいだろ!!」という考えなので、息子が大好き花は咲に体を求めます。流石のプレイボーイ和泉も「それは勘弁してくれ」と参っているわけですが、自分も反応しているし、この異常な状態から抜け出せない苦しみでもがいているわけです。

今回、寮に住んでいる和泉の元へ母親の花がやってきます。ここで、和泉は「花の父親が末期がんだから寂しさで自分を連れて帰ろうとしている」と考えます。

先ほど言った「花が母親」というのは、和泉自身が辿り着いた答えであり、表向きは姉のままです。
なので、和泉家の家族構成は「父、母、姉の花、弟の咲」と見せかけ、実は「祖父、祖母、母の花、息子の咲」だったわけです。で、花の父親が死んでしまうため、寂しがりやの花は息子の咲を連れて帰る、と和泉は考えていますが・・・・みなさん何か引っかかりません?僕はこれがめちゃくちゃ腑に落ちなくて頭を抱えていました。

というのも、自分の父親が末期がんで死ぬのが寂しいのは理解出来ますが、そこから何故息子を連れて帰ろうと・・・・?いや、花は実の息子に体を求める愛情表現をする女性なので「咲と一緒にいたいから連れて帰る」のは理解出来るんです。でも、そのトリガーが「父親の死」っていうのが・・・・こう、引っかかりません?なんか辻褄合わなくないですか?逆に言えば「父親」がいた時は、寮に住んでいる息子(咲)に会えなくてもなんとかなってたわけですよね?男がいなくなるから・・・・?

咲も似たようなことを考えており、夫(咲から見て自分の父親)を連れて来れば、万事解決!だと思い、神波が自分を認知しないかとそわそわしていました。

しかし、この時点で「神波父親説」の立案者である僕自身、「神波は父親じゃなさそうだ」という気持ちと「いや神波かもしれない」という気持ちがバトルしていました。
このゲームをやっていると終始疑わないといけないので、信じる気持ちが抜け落ちてしまいます。おそろしいですね!

その後、神波が花に「もう咲も子どもじゃないんだから自分の両親に気付いているから話そうよ」と持ち掛けます。

あっ神波父親じゃねえわ

僕はずっと神波誠二はやべえ男だと思っているので、この男が持ち掛けた時点で「咲が絶望する未来を神波が作っている」と確信しました。

しかもこのシーン、和泉の両親の話を「幽霊棟メンバー全員の前で話してくれ」と和泉がお願いします。
というのも、和泉は「神波と花が自分の息子である」という事実を全員の前で言わせ、神波を独占している瞠を見返してやりたい、自分が認められる瞬間を見られたいという承認欲求が爆発しています。

もう・・・・分かるでしょう?ここまでくれば神波が父親じゃないことは・・・

このゲームに限らず、BLゲーム等の情緒を殺してくるようなゲームをたくさんしていると、経験値と防衛本能から察する能力が高くなります。みなさんも是非プレイしてみてください。結構鍛えることが出来ますよ。

では、答え合わせです。

花「母親は私」

うん

花「父親は咲のパパよ」

あっ

あ~~~~~~~らららっら~~~~~!!!!

おわかりいただけただろうか

「父親は咲のパパ」らしいです。先ほどの情報を思い出してみてください。
和泉の家族は表向き「父、母、姉、弟」となっていました。なので、咲がずっと「パパ」と呼んでいたのは・・・・?自分の父親ですね。要するに「娘と父親の間に産まれた息子が咲」です。

そして、思い出してみてください。咲は自分が母親と寝ることに対して、死ぬほど嫌悪感を抱いていました。
しかし、蓋を開けてみれば実の父親と寝た娘の間に出来た子どもが自分・・・・・

(^◇^)

このゲーム、全年齢対象ですが内容が中々攻めているので大人向けのゲームですねえ!!!

これで辻褄が合いますね!咲の夫である「父親」が死んでしまう寂しさから息子を迎えに来たんですね!あ~~~~ららら!!!こりゃあやべえわ

この事実を知った咲はゲロってガチ鬱になります。こんな表現していますが、ゲーム内ではもっと深刻です。

ちなみに実の父親とのセックスを勧めたのは神波です。
花が「パパが好き」と告白した際、神波が「襲っちゃえばいいじゃん」と勧め、このような状況になりました。

ここからシーンは一気に飛びます。

今まで和泉は「自分は誰からも愛されない、必要とされていない」と感じており、一時的にも必要とされるセックスに依存しています。その上、ああいう環境ですので「愛情表現=セックス」だと考えていますが、母親の件もある通り、彼自身うしろめたさやセックス後の後悔はあるようです。

全ての事実を知った槙原は和泉を救いたいと考え、彼を励ましたり傍にいるよう心掛けます。
が、和泉の愛情表現はセックスなので、槙原に対し「僕のことを心配して愛しているなら体も許せるだろう」と考えていますが、槙原は拒みます。

男同士ももちろんですが、先生と生徒ですからね。当たり前だよなあ?
おい、お前ら。BL漫画の読み過ぎで男同士かつ先生と生徒の肉体関係は当たり前になっていないか?ちげえぞ!!!これが正だからな?え?何?あー、俺は年下攻めが好きだから「生徒×先生」派かな。

さて、色んなメンタルフルボッコを受け瀕死状態の和泉、唯一傍にいてくれた槙原に求めます。

何を?

キスを

するかどうかは

俺が決める

理由は「僕のことが心配なら何でも出来るよね?」「言葉だとなかったことに出来るから行動で証明しろ」というわけです。後ろめたさが残るようなことをやって、自分と同じ立場になれというわけです。

さ~~~~~て、どうしましょうか。まあ、自分の気持ちに正直になるとキスしたい。和泉くんが可愛いから間違えた求められて応えるのが男だから

このシーンの和泉、本当に追い詰められていて一歩間違えれば確実に自殺をしてしまう雰囲気が出ています。
ここで拒んだら・・・・駄目だよなあ?

というわけで、和泉くんにキスしま~~~~~す!!!!
やだなあ~~~趣味じゃないですってば本当に勘違いしないでくださいよ。

和泉くんとキスをし、一線を越える槙原

この分岐の結末は

和泉くんが屋上から飛んでしまいます。

・・・・・・・・・。

我ながらこのゲームの分岐、ことごとくBADENDを選んでしまう何故だろう
俺が槙原だったら絶対全員救えない。何なら序盤で選択肢ミスってDEADだ。俺をプレイヤーに抜擢したのは完全に間違いだ。

先ほども言いましたが、和泉くんはこれが「駄目なこと」だと自覚しています。母親でも物凄く後悔していました。

では、メンタルがかなり弱っている彼が、この「後悔」を重ねるとどうなるでしょうか?その答えが結末に現れているわけです。

このゲーム、ちゃんと伏線がありますので、難しそうな分岐もストーリーを読み直し考えれば的確な答えを導きだせます。

ただ、俺はアホなのでその場の気分と本能に抗えない雑魚理性で終始BADに分岐するわけです。当たり前だよなあ?

気を取り直して押しのけると、一時期は自殺しようとする和泉ですが、メンタルを克服します。ここからかなり長いので割愛しますが、結果から言うと和泉が「自分自身」を取り戻します。

和泉は愛に飢えており、歪んだ価値観を持っていました。その上、ああいう家庭環境だったため、半ば自暴自棄になり何をするにも他人任せ、自分なんざどうでもいいと思っていましたが、彼は自分を受け入れ、「自分の世界」を好きになったことで、前へと進むようになりました。

神波への依存もなくなり、それどころか真実を全て知り神波に復讐しようと思いますが、それも失敗に終わります。しかし、結果的に死者も発生せず、ストーリーだけ見ればハッピーです。

母親の花も考えを改め、咲を苦しめるようなこと(体を求める等)はしないと誓い、石野との再婚フラグが立ちました。

そんな憎しみや過去の自分からバイバイし、前へと進みだす和泉咲・・・・明るいBGM、前向きな考えをしている和泉の心境を綴る文章

しかし、この童貞は思いました。

このゲームがここで終わるはずがない

違う。この「阿鼻叫喚」とまで言われた個別ルート、いくらハピエンと言えど王道展開でしめるわけがない。

僕、以前もBLゲームの感想で言ったんですけど後味を悪くする方法、知っているんです。まさにこれです。

上げて落とす

そう、ジェットコースターのごとく

今、上がっていますよね?さて、ここからどう持っていくんでしょうか。

自分を取り戻した和泉くんは「自分が大人になった」と感じています。
大人になったら飲んでくれ、と清史郎から渡されたワインを片手に食堂へ向かいます。

・・・・・・・・・・・・・・・・。

もうおわかりですね?

分からない方は「【最終】「図書室のネヴァジスタ」感想part4」を読んでいただくと分かるんですが、この清史郎があげたワインは「毒入り」です。そうです、飲むと死にます。
和泉はその事実を知りませんが、共通ルートをクリアしている我々は分かるわけです。

そして彼はワインを飲み、ネヴァジスタへと行きましたとさ

以上が、個別ルート和泉編でした。読んでくださり、ありがとうございました。

いやあ~~~~めちゃくちゃ面白かったです。
父親は神波じゃなくて実の祖父にあたる肉親だったのも良かったですし、おそらく個別正規ENDが一般的に「BADEND」と呼ばれる展開だったのも非常に良かったです。

何度か言っているんですが、僕は「死=BADEND」ではないと思っているんです。
僕個人の考えで言うと、これHAPPYENDですよ。

確かにトラウマや自分自身を乗り越え「これから!!」というところで死ぬというと、やるせなさや喪失感で後味が悪いと感じるかもしれませんが、この「幸せを抱いたまま死ぬ」という結末・・・・いやあ~~~いいなあ~~~HAPPYですよこれは。あ、やめて怒らないで。

ネタバレになって申し訳ないんですけど、某名作少女漫画もこの結末ですよね。あれを思い出しました。
マジで好きなんですよこのEND

ということはですよ?あと個別ルート4人残っていますが、全員トラウマを乗り越えた後、このワインを飲んで死ぬ結末ってことでしょうか。お、おお・・・ええやんけワレ・・・・神ゲーかな?

おそらく、このENDが「BAD」だと感じる人にとっては阿鼻叫喚でしょうが、僕みたいに「HAPPY」だと感じる人にとっては「好みのENDを数回摂取出来る」という極楽ゲーです。
それか、もっと違うENDを辿るのかもしれません。それはそれで楽しみです。

公式くんは「久保谷ルートを最初にプレイするのがおすすめ」と言っていましたが、その意味が分かりました。
恐らくこの一連の悪夢は、久保谷が軸になってそうな臭いがしますし、和泉ルートでも明かされてない事実がまだあります。

ですが、僕は茅くんの過去がずっと気になるので、次回は茅くんを口説いていきたいと考えています。

今回の和泉くんは前後編で分けましたが、次回からの残り4人は全て1人1つの記事としてアップしようと考えていますので、よろしくお願いします。

それではみなさんまた

P・S 明日はBLアニメのお話をします

続きは下からどうぞ

【茅ルート】「図書室のネヴァジスタ」感想part7